リセット

現役のときに問題の対応に困って、その分野が得意だという弁護士事務所に相談に行った。弁護士いわく、こじれてしまっているので、一旦真っ白にしてやり直しましょうとおっしゃったのです。リセットです。もう一つ。和解を受け入れるということと、主張を曲げる、負けるということは違う。気に食わないが前に進めるために仲介案を受け入れるのだという気持ちの整理。今も忘れていない。世界の紛争解決のためのリセット。戦争による人命の犠牲が後をたたない。多くの努力にもかかわらす、一向に紛争がおさまらない。核保有の問題、宗教間、宗派間の争い、二国間、国内の民族問題。どこまで遡ったらリセットが可能か。仲介者をだれにするか。簡単ではない。おそらくは核保有国、エスタブリッシュメント、現状での強者が譲らない限り道は開けない。自国ファーストを振りかざされると、不信感がつのり混乱を招く。本音はみんな自国なんだけど、言いようもあろうというもの。言葉は怖い。’排除’という言葉で政局がうごくこともあったのだから。ダーウィンの進化論によれば、それぞれの種族で環境適応能力のある生物が生き残っているのだから、ある程度進めば似たり寄ったりになるはずなのに、なぜこれほどの強者弱者に差が生じたのか。そしていまさら元に戻れるのか、戻せるのか。真っ白でなく今の色、柄の状態で解決に導く方法はないものか。それは意外とB級グルメにヒントがあるようです。出来損ないでグチュグチュになったタコ焼きをしばらくそのままにして時間を置く。そして薄い皮が張ってきたらひっくり返すと、どうでしょう、許容範囲の形になってそこそこ格好がつく。たこ焼きファンなら思い当たるでしょう。つまり(たこ焼きは熱いけど)フリーズの効果である。かつて知恵者の両国首脳によってしばらくフリーズの選択をして、先送りにした例がある。たこ焼きファンとは違うと思うが。案外そうかもと妄想するだけで楽しい。

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(これまで、年に一二個しか実らなかった我が家のレモン。今年は何と14個も。素直にうれしい、が、いつの間にか九つに。鳥さん達のお腹が膨れたようだ。)