2018-01-01から1年間の記事一覧

お宅拝見

独りクリスマスを逃れるために、毎年その少し手前から一時帰国していたが、あの年は特別。玄関ドアを開けたその刹那、テレビ局のカメラが待ち受けていた。初テレビは中学2年、当時は生放送でした。まだ録画デッキも普及していなかった。合唱コンクール成績…

親戚の結婚式

甥の結婚式を楽しみにしていた妻が半年前に亡くなり、息子たちと三人で出席した。もう八年にもなるのか、長男の披露宴はテーマパーク隣接のホテルだった。新郎の父の挨拶頼めるかな、持ち時間5分なんだけどと。緊張気味の新郎の父親を観察していると、日本…

物理学者のファインマン

のぞみの6号車。太い数字6の横から流れているニュースに物理学者リチャードファインマンに関する記事。2000年頃の人気ドラマで知ったお名前。”神様のルール”、”神様のチェス”の人だ。新横浜に向かう地下鉄。向かいの座席に体育会系っぽいフェースの女…

無理と無茶

無理はしますが無茶はしません。というセリフを理解できますか。なんとなく危険度が一段階下がって、安心感が少し増すように思ってしまう。辞書によると違いはあるように思えるが、人に説明できるかと言われるとそこまで自信はない。一流のアスリートやアー…

ハングオーバー

飲みすぎた翌日の嫌悪感、体、特に頭と胃の不調と不快感は心までも打ちのめす。風邪の症状なら肉体的にはつらくてもみじめ感はない。救いは夕方になれば回復に向かうこれまでの経験則である。夜が近づくと霧が晴れ潮の引くように楽になる。二日酔いに特効薬…

思いつき、思い込み、思い入れ

今年三度目の京都は、思いつきでまず東福寺。毎年仕舞の出演で横浜から香里園にむかう on the way の乗換駅。観光スポットをスルーしてきた。ネット検索で通天橋があると知って思いつきが当たりになった。そして思い入れは、南禅寺の水路閣。二時間ドラマの…

きつねの尾っぽ

リンゴの木の根元に何かうずくまっている。部屋の照明を落として、窓ガラスに顔を近づけてようく見ると、犬のものよりふっくらとした尾っぽ。アッ!やばい。犬ではない。映画ジュラシックパークで腰掛けている倒木が動くあのありえへん感覚。今でこそ笑って…

アート

(ベルリンの壁の石と、このトラバント、大事にしています。) 博物館でいわゆる名画といわれるものを見る機会があった。しばらく眺めているうちに体の中にあった何か重いものが、スーッと引く感触、快感。不思議としか言いようがない。名画などは縁がなく鑑…

四十五年ぶりに高校の同窓会に出席

最早自分のことを覚えてくれている人などいないのではと、敷居は高かったが、退職後に味わっている無重力空間的なふあふあを、少しでも安定させるきっかけにと思い切って出席で返事をした。時間はともかく旅費もかかることだし、ついでにこれまでスルーして…

姿勢

知り合いのマッサージ師に、猫背は治らないからねと言われ、本当にそうだとしても言い方もあるでしょうにと、カチンときた。その後しばらく落ち込んでいたが、まもなく街角の整体チェーン店では違う説明を受けて救われた。デモ用のスケルトンを手に持って、…

ささやかな幸せ感

大きな幸せ感を持続的に持てる人はおそらくいない。ふと幸せを感じる、ささやかな幸せ感、それをたまに手にすることによって、生きて行ける。何とかやっていけるのだ。忙しい時の一休み、忙中閑。緊張の場面でのボンドガール。追いつめられたデスパレイテド…

ケヤキ強剪定

”玄関脇には五本仕立ての欅を植えよう” あれから18年。直径が10センチほどだったのが今では50センチ超にも。その幹が5本あるので、立派を通り越してこの先どうなるか。今朝は雨になったのに予定通り植木屋さんが来て、ばっさり、すっきりと、主の頭と…

人面魚や麦きり

羽前大山駅は無人駅、しかも駅前には車の気配すらない。地図上は最短距離にあるし、最悪タクシーでと考えていたので、目指す人面魚の善寶寺にはどないして行くのか? これが外国ならとんでもないことにだけど、日本だと言う安心感で行ってみたもののマジかよ…

上七軒、宮川町、そして祇園甲部

"そうだ京都に行こう”、この一二年京都に急接近したのは、人生の節目が重なったのと、青森から京都に転勤した友人からのお誘いも、いや、そうかもしれないが元々縁があったのにご無沙汰していたからか。振り返ってみれば、京都駅は新幹線でスルーするだけで…

暇つぶし

時間待ちの暇に一番汎用性があるのは文庫本。診療所やお役所での順番待ち、電車、バスの到着まで、通勤の車中、人との待ち合わせ、ファミレスの席待ちに重宝している。しかしもっと長時間ともなれば、本ではきつい。出張中どうしてもできる非連続なスケジュ…

さりげない日常

会社支給のスマホと数秒遅れで鳴る私物ガラケーのアラームで起床。寝る前枕元に置いたマグカップの湯冷ましを一息に飲み干し、YouTubeを聞きながら下半身を安定させる体操を10分。先に人間の用を足して、大型犬二頭を中庭に出しトイレをするのを待ってその…

神様のルール

この宇宙で起こっていることはすべてでたらめで意味のない出来事の繰り返し(〇〇ドラマのセリフ)。偶然の寄せ集めなのか?それともすべて神様が決めているのか? 大学の講義室で教授が学生に問いかけているハリウッド映画のシーンがあった。映画はその後巨…

7C

マンハッタンの72丁目、イーストリバー沿いにそびえる50階建ての7階C号室。もう少し上の階なら眺めは抜群でも、お値段と高所恐怖を理由に決めた。ワンベットルームでも日本の平均家族用3LDKほどのへーベーはある。NY1というローカル局が何十年…

貧乏性

いつの頃からしみったれてきたのか?百円ショップの愛用。肉類は賞味期限間近の値引き品しか買わない。冷凍保存するので期限内なら気にしない。熟成するのでうまくなるとこの前テレビで言っていた。もちろんそれは付随的で後付けた理由。冷凍できる生野菜は…

時差と誕生日

ニューヨークはマンハッタン、夜日本人おじさんの人口密度が高くなる通りがある。米人の部下と日本人上司のはざまにいる中間管理職が日中の疲れを癒す場所としてピアノバーが数軒、夜の会食が終わる9時以降毎日のように賑わっている。当時はすでに、本物の…

ほんとのこと

子供のころの記憶では家にいわゆるまともな本がなかった。家業の商売優先で子供の教育は、良くいえば放任という環境だったから。教科書以外の本を開いたのは、小学校の上級生になって読書感想文の宿題があった時が初めての経験だった。それから何年もたった…

ホームステイ

30歳独身男が米国のユタ州ソルトレイクシティでホームステイをしながら5週間英語学校に通うことになった。働き盛りの中堅社員に業務から離れて英語を勉強させてあげるのだから、遊ばないようにとこのローカルな環境を選んだと聞く。自動車はロック不要と…

外国

東京オリンピックの前年1963年に家族旅行した。一泊で東京、今だと余裕であるが、当時は早朝に出発しても東京到着は午後。翌日午後の出立で大阪到着は深夜になる。特急で片道6時間半、ハワイに行けるほどの長旅であり、まして当時の自分にとって東京は…

ハルのお墓

オスのゴールデンレトリバーで名前はハル、12年前に生後一カ月で我が家にやってきた。生き物だから責任があるよと言ったのに、長男は我慢できずに買ってしまった。それでいて5年後には就職していきなり地方勤務になり、飼い主が不在のままで押しつけられ…

顧問のお仕事

”もともと名誉職的な性格が強く引退した元役員などを常勤ないし非常勤の顧問に充てるケースが一般的ですが、近年は弁護士や社会保険労務士、各種コンサルタントなどの専門家に外部顧問として顧問料を支払い...”(○○辞書引用) いずれにしても、指示権限が…

高台寺夜咄茶会

ねね、北政所ゆかりの高台寺で能楽サークルOB同期3人が茶会に参加した。かなりの久しぶりだが、お互いの見かけはともかく会話の間合いは当時のままだった。四十年の空白はない。1人が京都に引っ越したとのメールで盛り上がりこの企画となった。横浜の私は…

アップルティーニ

きっかけはニューヨーク、マンハッタンの歩道脇の階段をB1に降りたバー。カップル客のカクテルの黄緑色が目にとまり、カウンター越しのバーテンダーに同じのと言ったのがはじまりか。少し飲んだところでレシピを聞いたら、ウオッカにアップルリキュール、…