シメパフェ

今思えばシメパフェだったんだ。6年前、出張先の人たちとすすきので宴会して二次会まで行ってから、帰る方向に分かれて解散になった。私と女性一人が札幌駅方面だった。しばらく歩くと横断歩道の手前で少しだけ信号待ちとなった。行きたいお店があるんですが、甘いもの大丈夫ですか?ってきかれた。めったにない経験だから一瞬戸惑いながらも大丈夫と言って、その店に行くことにした。人気店らしく地下に降りる階段の壁にもたれて順番待ちをした。ふと50年ほど前のことを思い出した。一緒にいるのがつぎ子の様な気がした。赴任先のロンドンまで旅行にやってきた友人からつぎ子の死を知った。愕然とした。夭逝したつぎ子は年をとらない。今横にいる女性と同じくらいか。カフェというよりスナックかバーのようなパフェには似合わない暗さだ。カウンターに案内されてから何を話していたかはっきりしないが、翌日札幌郊外で乗馬体験する予定だったので、そのこととか話しながら時間を保ったような記憶がある。地下街に我慢していたトイレの表示があったのでほっとした矢先、彼女がトイレに行きますのでここで失礼しますと。じゃ、といってさよならすればいいものを、自分もと。出口で再開してから、しつこい親父、早くひとりになりたいのに、という空気が読めた。だめだね。鼻の下は全く伸びていなかったのに、そんな風におもわれたとしたら誠に残念。チャンチャン。

(グラスマーカー。女子会用なのか。あまり実用的ではないように

 思えるのですが。)