太陽の塔

受験勉強の真っただ中、一度だけ万博に出かけた。太陽の塔の足元にあるお祭り?広場、鉄パイプの大屋根の下でチェコスロバキアの催しを見たような。長男とゴルフをする前日、モノレールに乗って、予約していた太陽の塔に上登った。万博当時は塔の中のことなど考えもしなかったし、そも何で万博行ったのかも覚えていない。おそらくは世紀の大イベントと日本中が騒いでいるので、忙中閑ありといえば偉そうだが、入場した事実を残したかったのかもしれない。セイロン、今スリランカのパビリオンの前で、ふるまいのミルクティーをいただいておなかの調子が落ち着いたことはなぜか覚えている。太陽の塔、立派でした。だけど自分は高所恐怖症のせいで上に近づくほどにめまいのような症状があらわれた。ホテルに戻ってジャイロコンパスと三半規管の調整が必要かと、足早に引き上げて翌日に備えた。もう52年も過去のこと。当時の自分がどのような心境だったのか、全く覚えいない。其の頃に戻りたいとも思わない。将来への期待と同時に青春の悩みもあったでしょうか。人間は長生きしたいと思う反面、もう一度、いや何度も人生を繰りかえす長さには耐えられないように思える。太陽の塔の中にあるツリーはそんなことも物語っているのかもしれない。

太陽の塔の予約時間まで日本庭園を散策した。紅葉が始まっていた。家のリビングの

スリットからも玄関のケヤキの色づきが青空に映えてスマホのシャッターを。)