物理学者のファインマン

のぞみの6号車。太い数字6の横から流れているニュースに物理学者リチャードファインマンに関する記事。2000年頃の人気ドラマで知ったお名前。”神様のルール”、”神様のチェス”の人だ。新横浜に向かう地下鉄。向かいの座席に体育会系っぽいフェースの女性が。朝早くに喪服を着ていたので、もしかしたら同じのぞみ?、隣の席なら運命を感じるのだが。たまーに魅力を感じるタイプだったから。そののぞみを消したのが中年のオジサン。ところがこの方、普通のひとではなかった。座席の上の棚にはバイオリンのような楽器ケースがあり、漢字三文字のステッカーが貼ってあった。彼がタバコに立った間に検索したら、なんと中国の古典楽器で有名な奏者であった。だからか時々車窓の景色を録画してるのか。スマホケースに新大阪行きのチケットが差し込んであるのが見えた。大阪でパフォーマンスがあるのだろう。余計なお世話かもしれないが、大切な楽器を棚に置いたままで席を離れるなんて。若いころジェノアからマルセイユ行きの列車で遭遇した邦人女性。東京の有名楽団に所属するチェロ奏者。網棚に乗せるお手伝いもさせなかったこと思うと、ウーン、なんてね。その方と段違いのど素人の自分も京都で乗り換えて、その日の午後はパフォーマンスです。富士山は中腹までしか見えなかったが、多少タイプの女性や、有名人との遭遇。今日の神様のルールは、中の上と思いきや...。稽古の成果が発揮できずに、生煮えに終わった悔しさ。自宅に届くDVDが怖い。救いは、以前から一度は言葉を交わしたいと願っていた、サキちゃん似の女流能楽師と至近距離の時間があったこと、一年ぶりに流友と積もり積もった話を肴に飲めたこと。だから中の上と言えなくはない一日だった。ちなみに姉は琴、兄は三味線、自分は高校ではブラバンでラッパを吹いていたが、無茶な受験計画のあげく風呂で意識を失い、気が付いたら前歯3本折れていて、復元不可能のまま今の趣味に舵を切った。で、結果的には兄弟三人とも邦楽。これもチェスなんでしょう。

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(上:十年目にしてやっと実った一個。下:階段のワイヤーが、これちょっとしたアート作品なり。)