進歩と変化

進歩は必ずしも変化を伴わず、変化もまた進歩とは限らない。進歩が良いことばかりとも限らない。これまで良いと思われていたことが、後退を招いたということもある。それは一時期世界的に話題となった。人類が農耕を始めることは進歩の過程として100%肯定的な評価であったが、一方では狩りの能力がなくなり、貧富、階級差がうまれた。歴史上の人物像も時々変わってきた。いわゆる進歩と言われてきたことが、これからの人類にとって、ハッピーではなくなる可能性がある。

哲学は真理の追及であって、良いも悪いも関係ないが、倫理は良い方しか扱わない。論理は中身より思考方法の体系に主眼がある。人間は宇宙の広がり、死後の世界、偶然や運命について考えると頭が痛くなる。理解不能、計測不能、掴まえ所のないものとしては、幸福もまた結論の出ない領域である。スーパーマンがクリプトン元素の前では全く力が出ないのと同じように。医学の進歩といった場合、今はどのあたりに位置するのだろうか。到達点が定まらないと現在位置が算出できない。以前よりはという相対的な評価しかできない。進歩度合いを%ではじくにしても到達点までの速度が一定ならまだしもだ。世界は進歩や変化によって良い方に向かっているのだろうか?人類を滅亡に導くものは何か。核、核を超えるものとして、人の心のうちを読み取る技術の誕生、地球温暖化、環境破壊。”まだまだ、頑張って!”ではないが、進歩と変化は続く。見届けられないのが残念、否、其れでよいのだ。Otherwise、地獄を見ることになりかねないからね。

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(20年前にブルーミングデールで買ったリュックを愛用している。下右のバックルは壊れたが、大型雑貨店で買ったバックルを取り付けてベルトは生きている。下左のバックルは機内で衝動買いしたが、ベルトがいかれてしまったので、適当な替えが見つかるまでお休み中です。)