ドラマの聖地、鴨川デルタ

飛び石をぴょんぴょんといとも楽し気な親子連れ。ところが行ってみてやってみると想定以上に間隔がある。おまけに昨夜からの雨で水かさが増し勢いづいている。それでもヨイショっと一つ目に無事着地。率直に怖い、緊張感。対岸まであと幾つもあるがやり切るしかない。こうなれば格好なんかどうでもよい。失敗しないようにが精一杯だった。体より心がつかれた。40年ほど前にも似たような経験がある。入社一年目の夏、会社のヨット班懇親会が江の島であった。飲み食いのあとみんなでハーバーの方に散歩。そこまでは良かったが、突然襲ってきた尿意に限界を感じ、テトラポットに隠れてと踏み入れた時の恐怖と緊張感。一つ間違えば冗談では済まなくなる。特に予定がなかった翌々日の朝、現場検証のためにもう一度同じ現場に行ってみた。大きなシギはいなかったが穏やかな流れの為か石と石の間隔が急に縮まったように思えた。ところで文字通り三角州には旧財閥の別邸が保存されている。雨上がりで金曜の午後のせいか蜜対策している畳三枚ほどの狭い三階の物見も待ち時間なし。係員さんは手持無沙汰で、一つ質問すると三つも四つも説明してくれるVIP扱いをしていただいた。建物は和室にシャンデリアを取り入れたりとかとことどころに和洋折衷のエレガンスがあった。仁和寺にも維新のころの影響か一部の書院に同じような趣向があったと記憶する。その日お庭で結婚式の前撮りをしていた花嫁の着物がとてもあでやかで、紅葉している木々の中でも決して負けてないぞと強さを感じた。奇跡の出会いはなかったものの、またこの聖地のあたりにこようかと。そんな気持ちにしてくれました。

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(家族用の上がり框。黒い引き戸で隠せます。正面には姿見がるのがわかりますか。)