かわいそうなことをした

猛暑が終わってそろそろ庭掃除を再開しようとおもったら以外にも雨の降らない日が少ない。今日しかないと大急ぎで中庭の芝刈りをした。四隅の草の茂みは剪定ばさみでザクザクとしていたら、バッタ君が飛び出てきた。どっかにお逃げと見た刹那、後ろ足の片方が無い。ちゃんと歩けない。かわいそうなことをしてしまった。手に取って外の草むらへ逃がしてやった。しばらく後悔の尾が引いた。先に茂みを叩いて逃がしてやるべきだった。小学生のころ台風の日にスズメが一羽玄関にやってきてガラス戸をしめようとしたが、タイミングがずれて、スズメの頭を挟んでしまった。聞きたくない音がした。かわいそうなことをしてしまった。バッタもスズメも人も命は一つ。はかないものだ。自分に灯った炎はいつまで燃えているのだろうか。やりたいことは今のうちにと思う反面、もののあわれも片隅でくすぶっている。こんなこころの隙間に何かが侵入してくる。善か悪か予測がつかないが。とにもかくにも生きるしかないのはわかっているが、ふと不安になる時がある。こんな時どうすればよいのか、なんて思ったりできる自分はとりあえず健康なのでしょう。と、言ってください。

(もう諦めていたいた球根のちっちゃな花が顔をだすと、うれしくなる。

  生きていてくれたんだと。猛暑で開花時期がずれたに違いない。)