シンデレーラ

シンデレラのレーのアクセントと、丁寧に言葉をえらびながらしゃべっているような口元。60年近くを経ても鮮明に覚えている。中学の時の英語塾の先生。高校受験にそなえ苦手な英語の成績を上げるために電車で30分の塾に通うことにした。ただ、なぜその塾を選んだのかは覚えていない。当時の教師としては珍しく、上から目線でなかった。成績が急上昇したのは先生のお陰に間違いない。大岡越前役で今でも再放送されている俳優の顔としゃべり方が刺さったのでしょう。テキストはシンデレラ物語だった。たまたま生徒は自分一人だったのがラッキーだった。たしか、私が辞めるまえに先生がお辞めになり、最後の日に喫茶店につれてってくれてごちそうしてくれた。何を飲んだのかまでは覚えていない。きっと先生の方も私を気に入っていたに違いない。そう思っている。二年前から日本に住む外国人に日本語を教えるボランティア活動に参加している。教える姿勢としては、先生と生徒は上下ではなく対等に接するのが大事だということ。外国人の多くは日本の企業の職場で上から目線によるストレスがたまるのだそうだ。日本語教室は彼らにホッと一息つく居場所を提供するのが一番大事なのだそうだ。自分の居場所、大事です。教師面されると職場と教室両方がストレスとなる。自分のレッスンは生徒の居場所になっているだろうか?聞くのもへんだし、正直にこたえてくれるかもわからない。遠慮があるだろうから。だから自分で考えるしかない。これも私のあがきなのです。このあがきはストレスではなくプチ楽しい。

(毎年この時期に白のカラーを10本買っている。ことしはこれまでの1.5倍の

値段だった。玉ねぎが例年の2,3倍の値段だというから。年金生活者にはこたえます)