アジアのスイスに

この夏だけで三度もジュネーブを往復したと、流友の方がおっしゃったので、ジュネーブを検索してみてハットしたことがある。なんと多くの国際機関の事務所が集まっているではないか。こんな国に侵略できない、戦争できないと思った。唯一の戦争被爆国日本が、国際機関を数多く誘致し、できれば将来、ちゃんと機能する国連の本部も呼び寄せれば、真の安全保障、独立国として自由な選択ができるのではないだろうか。IRやオリンピック誘致は後回しで構わない。ことあるごとに思うが、例えば北方領土拉致問題、これらはアメリカの核の傘下にいるかぎり解決できない。相手国の立場にたてばいとも簡単に理解できる。足元では自由陣営の結束に加わるのは正しい選択ではあるが、もっと先の国益を見据えると中立を保てる国を目指すべきである。集団的自衛権の合法化以降、銃弾に倒れた元首相の政治理念が政権与党の主流となり、その流れがウクライナ侵攻によって改憲議論の高まりにつながっている。防衛予算も強化が正当かされつつある。危うさを感じる。アメリカの核の傘下にあるとはいえ、憲法九条があることによって他国が見る日本に対する反戦国の印象がかろうじて保たれている。改憲そのものは反対ではないが、今の政権与党のもとでは憲法や法律が都合よく解釈され、専門家の意見も聞かない恐ろしさがある。だからこそもう少し今のままで良いと思っている。ウクライナ侵攻が長引くなか、中国が日本との関係改善をにおわせている報道がある。これが日本の将来をうらなう暗示ではないと密かに思っている。

(この夏、蝉君を多く見つける。そんなに我が家は蝉に好かれる環境なのか、

 喜んでいいのかな。)