宣伝と丁寧

日本語ボランティアで最初に担当した学習者がロシア人だった。テキストに出てきた宣伝の意味について質問があり、彼女も自分のスマホでロシア語の意味を確認した時のことだった。良くない言葉だというのです。反政府的な意見を広めるネガティブでデリケートな言葉なのだそうだ。日本人にとって宣伝にはそんな感情はなので、最初は彼女の検索間違いかと思った。辞書も情報統制のある国ならではと。日本語ボランティア活動は国際交流の一環でもあることが、今更の納得である。日本語のことばの意味も時代に影響されて変化している、まさに言葉は生き物なのだ。前々政権のころから気になっていた言葉がある。政治家が丁寧に説明しないで押し切ろうとするときにはことさら’丁寧’を強調するのだ。その点については地域の皆様に’丁寧に’ご説明をして進めてまいります。何度聞いても真実のなことばだ。サラリーマン現役のころ、社長に組織改革の提案をし結果をまっていた。間もなく戻ってきたコメントには○○室に検討を指示したとあった。字面だけなら喜ぶべきだが、○○室の体質を知っていた自分には、これは何も動かない。体よい放置だと。がっくりだった。for the time being なのだ。

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(古本屋で衝動買いした、可愛い謡本。ニューヨークで買ったキャンディの器にぴったんこ。)