偶然の神様

この世の中はすべてが偶然か、あるいは神様のルールに従っているのか。どっちと思うかの問いに、私は迷いなくすべて偶然が支配していると答える。そして偶然の神様を信じている。矛盾するようだが、困ったときの神頼みはする。その唱名が偶然の神様なのだ。この神様を信仰とする宗教があればありがたい。ただし、教団組織がまともならばであるが。宗教に限らず組織というのは怖い。善人を悪人にすることもある。出世欲や仲間外れを恐れる、そんな人間の本性というか弱みが組織を変な意味で強くするのである。他人ごとだと思ていたことが自分に降りかかってはじめて、すべてが偶然だと思うのである。犬は与えられた環境のなかでいかに人間との関係を維持するかに勤める、それが本能。犬との違いは、疑問を持つことだ。考える葦なのだ。そして悩み、あがくのである。若い時はなにごとも真剣にうけとめて辛かったが、年を重ねるとそれを上手く受け入れられるようになる。ストレスが溜まらないから老いられる。そう、偶然の神様がそのようにおつくりになったのだ。

(通販のサブスクでそろえたようなちっちゃな花瓶。しまっておいて捨てられるのは

 可哀そうです。ですから取り敢えず見えるところに出すことに。それから先は、次に考えればよいと)